AKB48グループユニットじゃんけん大会が24日、愛知・日本ガイシホールで行われた。8回目の今回は初のユニットで争うトーナメント戦で、最後まで勝ち残ったのは、HKT48荒巻美咲(16)とHKT48研究生の運上弘菜(19)の「fairy w!nk」だった。優勝ユニットは、12月13日にシングルでメジャーデビューを果たし、2~4位はそのカップリング曲を歌うことになる。

 「夢じゃないですよね…」。汚れを知らない純粋無垢(むく)なチャンピオンが誕生した。博多の美少女コンビ荒巻と運上が、決勝でNMB48矢倉楓子と村瀬紗英の「ふぅさえ」をチョキで破った。運上は「私たちは坂道グループ(乃木坂46、欅坂46)のように笑わないアイドル。Winkさんのようになりたいです」と自己紹介した。会場や仲間の大騒ぎとは対照的に、静かに涙する2人。大会史上で最もリアクションの薄い優勝シーンとなった。

 あばたもえくぼ。荒巻は、ファンから「あまり笑わないね」と言われていた。そんな中、後輩の運上が「笑わないアイドルを作りたい」と提案。「弱点を武器にしよう」とひらめいた荒巻が、運上に声をかけてユニットを結成した。先月の予選は運上が、この日は、事前の2人での5回勝負で3回勝っていた荒巻が、じゃんけんに挑んだ。全6連勝。まだデビュー1年の研究生の運上は「私のひと言からこんなところまで来るなんてラッキーです」と、荒巻に感謝した。

 目指すは、21世紀のWinkだ。2人が生まれる前に活躍したアイドルデュオについて「『淋しい熱帯魚』は知ってます」。デビュー30周年の来年に再結成のうわさもあるだけに、荒巻は「機会があれば、ぜひ共演したい」と、新たな夢に思いをはせ始めていた。【瀬津真也】

 ◆運上弘菜(うんじょう・ひろな)1998年(平10)8月9日、北海道生まれ。昨年、HKT48の4期生として加入。同グループとしては初の北海道出身メンバーで、キャッチフレーズは「弘菜がみんなのめんこちゃんになるど!」。趣味はおいしいうどん店探し。愛称「なっぴ」。155センチ。血液型B。

 ◆荒巻美咲(あらまき・みさき)2001年(平13)1月28日、福岡県生まれ。13年、HKT48の3期生として加入。15年には48グループの若手メンバーで結成された「虫かご」の一員に。昨年9月「バグっていいじゃん」で初選抜。総選挙は過去4回出馬でいずれも圏外。愛称「みるん」。160センチ。