HKT48が15日、都内で、27日発売の初アルバム「092」の特典DVD先行上映会に出席した。メンバー48人がそれぞれ主演を務めた短編映画「HKT48×48人の映画監督たち」をすべて上映するイベントで、宮脇咲良(19)兒玉遥(21)松岡はな(17)が出席した。

 各作品の上映時間は10~27分前後だが、全作品を上映すると、総上映時間は11時間36分になる。上映会は全作品をかけるため、終了が16日午前7時ごろというマラソン上映会だが、会場には、約200人の熱心なファンが駆けつけた。宮脇主演の「見えない棘(とげ)」のメガホンをとった清水崇監督は「地獄を覚悟して。途中で(この日公開の)『スター・ウォーズ』を見に行かないでください」と笑わせた。

 撮影のエピソードを聞かれた宮脇は、撮影現場で人見知りを発動してしまったことを明かした。「清水監督の冗談で現場を明るくしていただいて、2日目くらいになじめたかなと思ったら、撮影が終わりました(笑い)。ちょっとずつ心を開き始めたところだったのに」。撮影は2日間で終わったが、ロケでの印象が薄かったのか、清水監督は「僕の(宮脇の)印象は、カツオ君なんです」と、13日のFNS歌謡祭でサザエさんのカツオ君に扮(ふん)した宮脇をいじっていた。

 兒玉は「トチカコッケ」(横浜聡子監督)で、アマゾンの奥地から都会に紛れ込んだ架空の民族を演じた。日焼けした顔面にペイントを施し、民族衣装を着た、アイドルらしからぬ強烈なビジュアル。「自分で鏡で見て、その姿に引きました」と見知らぬ自分との「初対面」を振り返った。「『正統派な役をやりたい』と言っていたのに、まったく反対だった」。すると横浜監督は「かわいい女の子を撮ったことがなくて、アイドルとして輝いている兒玉さんじゃない兒玉さんを撮ろうと思った」と意図を明かした。

 松岡主演の「遠ざかって、消えていくもの」を撮った池田千尋監督も「アイドルじゃない顔を撮りたいと思ったので、あまり笑っているところを撮ってないんです。笑顔が1番かわいいなと思ったのに」と素直に明かした。それでも、撮影自体はいい思い出ばかりのようで、松岡は池田監督と何度も「楽しかったね~」と顔を合わせていた。

 メンバー全員が主役になれる機会を与えられ、宮脇は「こういう機会をいただけて感謝です。全員が主役というのがHKTらしい。来年はHKTが主役になれるような1年にしたい。だから、推しメン以外の(作品が収録されたCDの)タイプも見て下さい」とPRした。清水監督に「それ秋元(康総合プロデューサー)さんに『言ってこい』と言われたの?」と突っ込まれ、「違います。私の気持ちです」と苦笑いしていた。