AKB48選抜総選挙が、ついに10回目に達しました。いまだに、土曜のゴールデンタイムにテレビで生中継されているのは、なかなかすごいことだと思います。去年と今年は、総選挙のタイミングで、週刊文春にスキャンダルを狙い撃ちされるようになって、当該メンバーは、生放送のスピーチで自ら釈明や告白をしなければならないようにもなりました。

 10年もたつと、いろんな形で様変わりしていくのだなと感じます。

 さて、今年の総選挙の生中継は、平均視聴率が11・0%で、昨年の13・2%を下回り、過去最低となりました。AKB48が国民的ブレークを果たしたときの、前田敦子さん、大島優子さんらの元祖神セブンが全員卒業して、バラエティータレントとして人気の指原莉乃さんも出なかった今年は、一般視聴者からすると、名前の知らない子ばかりだったかもしれません。

 ところが、総選挙自体は、以前にも増して熱が盛り上がっていました。

 如実に表れるのは、票数です。1位こそは、史上最高記録だった昨年の指原さんの24万票超えに比べて、今年の1位松井珠理奈さんは19万5000でしたが、指原さんは1人だけ突出していたので例外とします。ほかの順位で数字を比べてみます。

 まずは、多くのメンバーが目指す神7(7位)と選抜メンバー入り(16位)。昨年は、7位横山由依5万8610票、16位吉田朱里3万5540票。今年は、7位武藤十夢6万2611票、16位本間日陽3万9241票と、どちらも票数がアップしています。

 より如実なのが、下位です。100位で見てみると、昨年の村重杏奈は1万163票、今年の大家志津香は1万4488票と、4000票以上も上がりました。これは、メンバーの好みが、より広くバラけてきた証しですし、全体的に投票熱が増しているということです。投票活動をするファンは、いまだに年々盛り上がっているということでした。

 来年以降もこの傾向は続く気配です。元祖神セブンメンバーがいなくなり、一般的認知度は低くなりましたが、AKBを応援する熱意は増しているので、やはり当分は、この総選挙が廃れることはなさそうです。