AKB48大家志津香(29)が20日、12月28日の自身の30歳の誕生日をもって、グループを卒業することを発表した。

大家は卒業を決断した理由について「15歳で加入して今年で30歳になります。ほぼ人生の半分を過ごしたAKB48を離れるのは寂しいですが、30歳という節目に自分で人生の選択をしていきたいと思いました」。4月にSKE48を卒業した高柳明音も同学年。同5月にAKB48を卒業した峯岸みなみ(29)と、来月卒業予定の横山由依(28)も30歳手前での決断だった。「30歳」。アイドル卒業を決断する場合は、年齢よりも、キャリア(つまり加入した際の年齢)に起因することがほとんどだと思うが、今の女性アイドル界では、1つの節目になりつつある年齢かもしれない。

例えば48グループの場合は、固定の数人のメンバーでの活動ではなく、どんどん後輩メンバーが増えていくシステム。現在グループの最年少は13歳(SKE48林美澪)だから、大家をはじめ、AKB48柏木由紀(30)SKE48須田亜香里(30)の91年組からすると、一回り以上も年齢の離れたメンバーと活動することから、いやが応でも年齢を意識することにもなるだろう。

その須田が22日に都内で初のソロライブを行った際に、30歳のリアルな感情を吐露した。

「ファンの皆さんには前から言っているんですけど…。私はグループを卒業する勇気がなくて悩んでいて、発表した時は勇気を持てたと喜んでほしいと思ってるくらいで…。アイドルとしての自分を、まっすぐ応援してくださるファンの皆さんに感謝でいっぱいですし、その分グループを抜けたらどうなっちゃうんだろうって…。30歳、家族に彼氏の1人も紹介したことがなくて、してみたいし…。結婚もしてみたいし…。卒業しなきゃという思いと、できないという思いがぐちゃぐちゃになっているのが、今のリアルです」。

須田は「(コロナ禍での制限がなくなって)また皆さんにコールをしてもらえるまでは卒業しません! あとは握手会が再会するまで!」と明言しており、今後もアイドル活動を継続していく。

かつて「女子アナ30歳定年説」と言われた時代も今となっては昔のこと。柏木も須田も、いつまでグループで活動していくかは本人たちにしか分からないことで、良きタイミングで決断すると思うが、あえて「30歳」という節目を越えて、女性アイドルの節目を上げてくれたら、それはそれで今アイドルをやっている人にも、これから目指す人にも大きな道しるべの1つになるような気がしている。【大友陽平】