NGT48小熊倫実(20)が、今日30日に新潟市内のNGT48劇場で卒業公演を行って、グループを卒業、芸能界を引退します。1期生最年少として加入して約7年半。ラストインタビューで明かしてくれたのは、熱いファンへの思いでした。【大友陽平】

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-今月15日に20歳に。卒業を決意した思いは?

「NGT48に、1期生の最年少(当時12歳)で加入させていただきました。いろいろな経験をさせていただいた中で、卒業を考えた時期もあったんですけど、ほぼ10代をここで過ごしてきて、大人になった姿をファンの方々やお世話になったメンバーやスタッフさんにお見せするというのが、1つの夢でした。やんわりですけど、自分の中では20歳のタイミングなんだろうなと思っていました」

-今までも節目はあった?

「どんな時も、ファンの方は私のことをずっと見ててくださって、ずっと気にかけてくださって、好きでいてくださって…。本当にここで出会えた人たちが温かすぎて、その温かさや優しさに触れる度に、そんな私のことを好きになってくれた皆さんのことを喜ばせたいなとか、ちょっとでも私の活動を通してお返しできたらという思いで、ずっと活動していました」

-昨年の生誕祭のスピーチから卒業が近いことも“におわせて”きた

「思い出をいっぱい作りたいとか、少しずつ…(笑い)。ちゃんと言えなかったのは自分でも苦しかったですが、アイドルとしてできる1つ1つの活動を、楽しみながら過ごしてきました。気付いた方も、そうでない方も、きれいに2パターンに分かれましたが(笑い)。自分的には、この1年は、気持ちの面でも、すごく濃い1年だったと感じています」

-元々アイドルに興味はあった?

「好きでしたが、自分がなろうとは思ってなかったです。なので、もう8年目ですが、今も夢見心地で…。ちゃんとした実感があるようでないまま卒業まで来てしまって…(笑い)。キャッチフレーズの『つぐつぐポーズ』も、実は…。あっ、これは卒業公演のMCで言いますね(笑い)」

-一番の思い出は?

「イベントもたくさんありますが、ファンの方同士のつながりが、すごくうれしかったです。年齢も出身もバラバラなのに、私を通じて仲良くなってくださったり、どんどんその輪が広がって…。ファン同士で結婚されて、最近のオフラインイベントでも『今、(妊娠)8カ月なの~』って。私も『立ち会わせて~』って(笑い)。私の少し年齢が上のお姉さんが、赤ちゃんと会いに来てくれたり…。そんなつながりを感じた瞬間がたくさんあって、私がきっかけの1つになれたことがうれしかったです」

-芸能界も引退する

「次のことを考えた時に、ファンの方と会えなくなってしまうのはすごく寂しいんですけど、どこかで、自分は芸能界というよりは、一般人として過ごしていくんだろうなというのも、卒業を考え始めた頃からありました。やり残したこともないです。やり残したというのがぜいたくになってしまうくらい、当たり前じゃない環境でずっといさせていただきました。30、40代になっても、絶対に忘れられない10代になったと思います」

-ファンにラストメッセージを

「20年間新潟で生まれ育って、NGT48の活動で、新潟の良さに改めて気付けたり、新潟の人の温かさに触れることができました。NGT48で活動させていただいたからこそ出会えた人との縁だったり、新潟の方のいろいろなご協力や温かさに触れることができました。県外の方もすごく新潟を好きになってくれて、どんどんすてきな連鎖が起こっていったのがうれしかったです。ずっと大好きな街なので、これから一般人にはなりますが、もっともっと新潟の良さを発信していけるような人でありたいですし、皆さんにも愛していただけたらうれしいです。直接お会いする機会はなくなってしまうんですけど、きっとこれから先、私もつらい時とか、頑張らなきゃ! という時に、ファンの皆さんからいただいた言葉や、一緒に作ってきた思い出は、おばあちゃんになっても思い返して、幸せな気持ちにさせてくれると思います。ファンの皆さんにとっても、私がそんな存在であったら、うれしいです」

 

20歳を迎えて、早速お酒も口にしたという。「やっぱり最初は新潟のお酒が飲みたいと思って、『YK35』(北雪酒造)でデビューしたんです! それが飲めてしまって、おいしい! って思いました(笑い)。小さい頃から、好きな食べ物がおつまみだったり、酒飲みだろうとはずっと言われてきたんですけど、やっぱりでした」と笑った。さらに「ファンの方はこれまで私がカフェとかに行くと、『推しと胃袋おそろい界隈(かいわい)』って言って、同じものを食べに行ってくれていたんですけど、今度は『推しと肝臓おそろい界隈』って言ってます(笑い)」。