新しく認定された人間国宝(重要無形文化財保持者)が発表されました。先日のコラムで、歌舞伎の中村歌六さん(72)が認定されたことについて驚きはなかった、と書きましたが、落語の五街道雲助さん(75)も想定内でした。落語家として第1号の先代柳家小さんさんに始まり、桂米朝さん、柳家小三治さんに続く4人目については3人ほどを予想していましたが、その中に雲助さんも入っていました。芸術選奨文部科学大臣賞、紫綬褒章を受けており、人間国宝の最有力候補と見ていました。
ところで、人間国宝はどうやって認定されるのでしょうか。今回認定されたのは12人。報道などによると、文化庁の文化審議会が審議し、12人を認定するよう文部科学相に答申したそうです。文化審議会のメンバーを見ると、女優で作家の中江有里さんのほか、大学教授の名前が多く挙がっています。文化庁のさまざまな分野を専門とする調査官たちが候補の諮問案を作成し、審議会が審議・議決して答申するという流れのようです。
人間国宝になると、国からは年間200万円が生涯にわたって助成されます。今年12人が新たに認定され、人間国宝は計109人となりました。定員はないようですが、予算として計上されている助成金の総額が約2億3000万円のため、最大で116人となるようです。
歌六さんが認定され、歌舞伎から6人となりました。歌舞伎は「立役」「女方」「脇役」の分類があり、歌六さんは脇役での認定です。脇役では中村東蔵さんもすでに認定されています。また、立役は尾上菊五郎さん、片岡仁左衛門さん、そして、昨年認定された中村梅玉さんの3人で、女方は坂東玉三郎さん1人だけです。来年は7人目に誰が認定されるのか。予想しながら待ちたいと思います。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)




