今月27日にシングルデビュー1周年を迎える日向坂46佐々木美玲(20)が、これまでの活動を振り返ります。改名前の「けやき坂46(読み:ひらがなけやき)」加入当時から、見る者を幸せにするグループの武器「ハッピーオーラ」誕生、そして人気アイドルグループに成長するまで…。感謝とハッピーで全開のインタビューです。【横山慧】

あんパンと食パンを手に、幸せな笑顔を見せる日向坂46の佐々木美玲(撮影・浅見桂子)
あんパンと食パンを手に、幸せな笑顔を見せる日向坂46の佐々木美玲(撮影・浅見桂子)

16年5月、けやき坂46の1期生オーディションに合格した。だが、当時は欅坂46の2軍的存在で、グループとしての仕事はほとんどなかった。「学生だったので、普通に毎日学校に行って、一般の生活をしていました。たまに『(グループに)入ったの?』みたいに友達から言われるくらいで、全然実感はなかったです」と振り返る。

同年12月、欅坂46初の単独ライブとなった東京・有明コロシアム公演に、けやき坂46も参加した。「私たちは2曲だけでしたけど、めちゃめちゃ全力を込めてやりました」と笑う。

「ファンの皆さんは欅坂さんを見に来ているから、私たちには興味ないと思う。だけど、舞台に立たせてもらう以上『ひらがなはこういう感じなんだ』って知ってもらって、ここからファンの方を増やしていこう…、ってみんなで言っていました。前向きで、とにかくがむしゃらでしたね」

有明ライブを通じて、1つの方向性が見えてきたという。「ライブの後に、メンバーたちがファンの方から『ひらがなは見て笑顔になれる』って言われたんですよ。そういうところを強みにしたいね、とみんなで話していて。『ハッピーオーラ』という言葉が生まれていきました」と明かす。

翌17年は、全国のライブハウスZeppを回る初の単独ツアーを開催した。公演ごとにタップダンスやポイ(ジャグリングの一種)、マーチングドラムやカラーガードなど、さまざまなパフォーマンスに挑戦した。「活動の9割以上がライブの練習でした。とにかくライブに命を懸けていました。学校が終わったら稽古場に行く毎日。あの時期だからこそできた練習量だったと思います」。

ツアーを経て、人気や実力を着実につけていった。夏の欅坂46の全国ツアーに参加した際は、けやき坂46メンバーのタオルを持つファンも目につくようになった。「めちゃめちゃうれしかったです。握手会にも10人、20人くらいは並んでもらえるようになってきて。最初の頃は2、3人で、欅坂さんに比べても目に見えて少なかったですから」。

18年6月、けやき坂46としてアルバム「走り出す瞬間」でデビュー。リード曲「期待していない自分」でセンターを務めた。「すごくいい経験になりました。やはり私が見られて『顔』みたいな感じになるので、重いな、と思いました。だから、こさかな(現センターの小坂菜緒)は、若いのにすごいなって思います」

武器の「ハッピーオーラ」も確立し、浸透してきた。自身も、ささやかなことでも幸せを存分に表現するタイプ。グループの中でも有数の「ハッピーオーラ」を感じさせるメンバーとして知られる。

「幸せを感じる時ですか? 外の空気がおいしい時とか…。ペットのミニチュアダックスフントとチワワが毎日かわいいので、毎日幸せです。最近だと、業務用スーパーに行って、ピザとか、プルコギとか、たくさん買って、幸せでした。めちゃめちゃおいしかったです!」

落ち込んだ時の対処法は「お母さんと電話したりして違う人の意見を聞くと、『ああそうか』って思います」という。持ち前の素直さと親しみやすさで、今や人気メンバーの1人に。握手会にも、数え切れないほどのファンが並ぶようになった。「信じられないくらいうれしいです。女性の方もすごく増えました」と感謝する。

グループの勢いもうなぎ上りだ。シングルデビューから1年で、NHK紅白歌合戦はじめ数々の初舞台を経験した。「信じられないくらいいろんなことをさせていただいた1年目でした。怒濤(どとう)の日々で、自分たちでも何をしているのか分からなかったくらいです」。その分、2年目の展望は明確だ。「ちょっと落ち着いて周りを見ながら、みんなでハッピーを届けたいです。12月の東京ドームとか決まっている予定も多いので、目標に向かってしっかり頑張っていきたいです」と意気込んだ。

個人としても、ファッション誌「non-no」の専属モデルなどで活躍中。2月放送の日本テレビ系「有吉ゼミ」では、超激辛料理を完食して話題となった。「雑誌とか、テレビとかで私を見て『佐々木美玲ちゃん、いいな』って思ってもらって、日向坂を知ってもらえたらうれしいです。『激辛はちょっと我慢すればいける』ことが分かったので、いくらでも食べたいと思います!」。フォア・ザ・チームの笑顔からは、やはり「ハッピーオーラ」があふれている。

「みーぱん」と呼ばれる由来は、大のパン好きから。あんパンと食パンに挟まれ、幸せな笑顔を見せる日向坂46の佐々木美玲(撮影・浅見桂子)
「みーぱん」と呼ばれる由来は、大のパン好きから。あんパンと食パンに挟まれ、幸せな笑顔を見せる日向坂46の佐々木美玲(撮影・浅見桂子)

◆佐々木美玲(ささき・みれい)1999年(平11)12月17日、兵庫県生まれ。16年5月、けやき坂46の1期生として加入。パンが大好きで、愛称「みーぱん」。165センチ。血液型O。