ボクシング元世界3階級王者の亀田興毅(30)が、一般挑戦者と対戦したAbemaTVの企画を振り返り、「不安しかなかった」と心境を明かした。

 同企画は「亀田興毅に勝ったら1000万円」と題し、亀田が一般挑戦者4人と対戦するというもので、7日に生放送された。亀田は引退から1年半というブランクがあり、その期間全くトレーニングをしていなかったという肉体は現役当時とは別人のものだったが、3KO勝利を含めて4人を退けた。

 亀田は10日、自身のブログを更新。「正直試合前は、リスクしかない戦いで見えないプレッシャーとの戦いでした」と率直な思いを明かした。

 引退後は、ウエイトコントロールの必要がなくなったことで暴飲暴食を繰り返し、さらに現役時代にはあまり飲まなかったアルコールも口にするようになっていたという。その結果、脂肪は増えたが、脂肪よりも重い筋肉が減ったため、体重は現役時代に比べて約3キロ減。不安を取り除こうと試合前の3週間はトレーニングに励んだが、失った筋肉が戻るには至らなかった。

 「今回は本当にリスクが大きく、勝っても当たり前、むしろ万が一やられるようなことがあると全てを失い、そしてボクシングにも影響を及ぼすことになる」というプレッシャーは現役時代に感じていたそれとはまた別物で、「試合が近付くにつれ睡眠時間も短くなっていた」とも明かした。

 それでも無事、勝利に終わり、さらに番組にはアクセスが殺到するなど大きな反響を呼んだ。「色んな意味で最初で最後のリングを楽しめたかなと思います」と、試合後の感想をつづった。