皇后美智子さまが、皇太子ご誕生に際して作曲された子守歌が7月に発売される。CD付きブック「おもひ子」(マガジンハウス)でハープ演奏をバックにソプラノ歌手鮫島有美子(65)が歌っている。「おもひ子」は明治、大正期に活躍した詩人宮崎湖処子の同名詩に感動された美智子さまが曲を付けられ、皇太子さま、秋篠宮さま、黒田清子さんと3人のお子さまに歌われた。

 「いづれの星かわが庭に 落ちてわ子とはなりにけむ…」と歌う心温まる詩に、お心にわき上がるまま、誰もが口ずさむシンプルなメロディーをお乗せになっている。昨年10月、来日したベルギーのフィリップ国王夫妻が両陛下を招いてコンサートを開いた際、サプライズ的にこの曲が演奏された。美智子さまは奏者の1人に「この歌は皇太子が生まれた時に、天から降ってきたように作ったんです」と明かされている。

 一昨年、天皇陛下が詠んだ詩に美智子さまが曲を付けた「歌声の響」を歌った縁からこの子守歌の存在を知った鮫島が美智子さまのお話をうかがううちにCD化の企画が進んだ。鮫島は「皇后さまの温かいお心が伝わるおおらかでとても優しいメロディーです。3人のお子さまへの思いはもちろんですが、広く子供たちにその温かいお気持ちを伝えたいというお考えをこの曲の中に感じました。私の中で皆さまにお聞かせしたいという気持ちがどんどん大きくなりました」と話している。