アニメ映画「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」(武内宣之監督、8月18日公開)製作報告会見が11日、都内で行われた。

 会見の席上で、公開1カ月前の段階で早くも世界110の国と地域での配給が決定したと発表された。現在、製作しているアニメーションスタジオ・シャフトの製作が遅れ、この日、最新の予告編がようやく公開された状態のこの時期に、これほどの世界配給が決まるのは異例だ。川村元気プロデューサー(38)は「100を超えているのは珍しい。予告編の映像だけで、これだけ(配給が)成立している。映画祭を回れば、もっと増えると思う」と自信を見せた。

 「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」は、1993年(平5)8月26日にフジテレビで放送され、1995年(平7)8月12日に再編集された劇場版が公開された、同名実写ドラマのアニメ化作品。夏休みの花火大会を前に転校が決まったなずなから「かけおち、しよ」と言われた典道が、なずなの母に連れ戻されて駆け落ちに失敗後、なずなが拾った不思議な玉を投げ付けると、時間が巻き戻されるという物語。

 主人公なずなを演じた広瀬すず(19)は「本当にすごいですよね」、典道役の菅田将暉(24)は「よく分かんないけど…100ってすごい。アニメならではの国境を越えて伝わることってあるじゃないですか?」と驚いた。実写版の監督で今作では原作を務めた岩井俊二監督(54)も「世界、何カ国あるんですか?」と驚きとともに喜びを口にした。【村上幸将】