片岡仁左衛門(73)主演の通し狂言「霊験亀山鋒」(10月3~27日、東京・国立劇場)の会見が29日、都内で行われた。

 鶴屋南北によるあだ討ちものの傑作で、悪の主人公の水右衛門となぞの男の八郎平衛の2役を演じる仁左衛門は「悪人が活躍する芝居で、色気と冷酷、華やかさと暗さ、退廃の美しさを楽しんでほしい」。

 東京では15年ぶりの再演となるが、「これが最後かと思って挑む狂言が増えてきた。大好きな芝居だけど、体力がないとできない役。もしかしたら、今回が最後かなと思うし、みなさんにも今のうちに見ていただきたい」と話した。

 また、この日、婚約を発表した巳之助には「次の歌舞伎のために貢献してほしい」とエールを送った。