おっさん同士の純愛を描き、話題のテレビ朝日系「おっさんずラブ」(土曜午後11時15分)が2日、最終第7話の放送を迎える。ニッカンスポーツコムでは、田中圭(33)演じる天空不動産・東京第二営業所の春田創一、吉田鋼太郎(59)演じる部長の黒澤武蔵、林遣都(27)演じる後輩の牧凌太の“愛の軌跡”を振り返る全話紹介企画を連載。第2回は第3、4話を紹介する。

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 第3話「君の名は。」(5月5日放送)

 春田(田中)に恋するおっさん部長・黒澤(吉田)の妻蝶子(大塚寧々)が天空不動産・東京第二営業所を訪れ、春田に1人暮らし用の物件探しを依頼した。春田は、よもや黒澤の妻だとは思わず物件内覧へ案内するが、「ハルカ」という女子が社内にいるか調べてほしいと依頼され、うっかり引き受けてしまう。

 一方、黒澤は離婚を切り出しながら理由も言わず、蝶子から「理由も分からないのに、はい、離婚しますって…私、そんなに物分かり良くないから」などと涙ながらに迫られるが結局、春田が好きだとは言えなかった。

 春田は、幼なじみの荒井ちず(内田理央)の兄鉄平(児嶋一哉)が営む居酒屋「わんだほう」に飲みに行った際、牧が店の外で主任の武川政宗(真島秀和)に頭ごなしに叱り飛ばされる場面を目撃。心配で声をかけるが、牧が何も言わずもやもやしたため、武川に牧について聞く。その中、黒澤から「明日の仕事終わりに、少し宣伝戦略の話がしたい」と連絡が入る。

 さらに翌日、春田は蝶子に呼び出され、黒澤から離婚を切り出されたと打ち明けられ、「ハルカ探しを手伝って欲しい」と協力を依頼される。春田は「(ハルカは)俺ですって言うべきかな? でも俺、部長と付き合ってるわけじゃないしな(中略)マジで板挟みだ」などと苦悩しつつも、引き受けてしまう。

 春田は、黒澤の手帳に「デート」の文字を見付た蝶子から尾行の手伝いを依頼されるが、その「デート」の日時と場所は、黒澤が「宣伝戦略の話をしたい」と指定してきたものと同じ…つまり「デート」の相手は自分だと知り、絶句する。店に入り、蝶子がトイレに行ったスキに黒澤と接触し、蝶子とのニアミスの危機を回避しつつ何とか双方の要求に応える。疲れ切って帰宅すると、武川に余計なことを話したと怒る牧に「放っておいて下さい、俺のことなんて」と言われ、ムッとする。

 春田はその後、再び蝶子からファミレスに呼び出され、黒澤のかばんから「はるたん観察日記」を発見し、黒澤が不倫を確信したと打ち明けられる。その場に黒澤が現れる。修羅場の予感に、その場を逃げようとする春田を押しとどめ、黒澤は「俺は、好きな人が出来たんだ…すまない。ハルカじゃない、はるたんだ。女じゃない…はるたんは、女じゃない。はるたんは、男だ。言えなかった…すまん。(中略)俺が好きなのは…彼なんだ」と言い、春田を抱き締める。蝶子はショックのあまり絶叫する。

 第4話「第三の男」(5月12日放送)

 春田は「はるたんこと、春田創一です」と、ついに打ち明けるが、蝶子から「君、どういうつもり? 私をだましていた? 何で言ってくれなかったの? 私がいろいろ悩んでいる時、心の中で笑っていたわけ? 爆笑していたんでしょう」とぶちまけられる。さらに「(不倫は)いつ始まったの」と追及されたが「まだ始まっていません、何も…まだというか」と答える。黒澤が「君と俺とのことをちゃんとしてから…そう思っている」と言うと、蝶子は混乱と怒りからファミレスを出て行ってしまう。

 その後、春田は黒澤に「妻とは、きちんと話をするから…もう少し、待っていてくれ」と迫られ、左手の甲にキスされる。「僕は、奥様のことを考えると心が痛みます。どうか奥様とのこと、考え直してもらえないでしょうか?」と説得するが、そのシーンを蝶子に写真に撮られてしまう。

 春田の悩みは尽きないが、牧が武川に余計なことを話したと怒っているため相談も出来ず、会社でも仕事が手に付かない。その中、武川に必要以上に呼び出されたり、トイレで密着されたり、肩を抱かれたり、マウスを操作する手を触られたり密着され、さらに悩みは深まる。

 その中、「わんだほう」が近隣一帯のタワーマンション建設に伴い、閉店しリニューアルすることが決定し、閉店パーティーを開くことになった。春田はちずに、天空不動産・東京第二営業所の社員も招かれるパーティーで、彼女のフリをしてほしいという頼む。

 春田は街頭でちらしを配りつつ、牧に「わんだほう」閉店について相談する。その中、蝶子が現れ「あなたを訴えます。あなたさえいなければ、夫は私の元から離れることはなかった。あなたは30年間の夫婦生活を、いとも簡単に壊したの」と通告される。春田は「僕は本当に何も…」と言うが「この破壊神!」となじられ、突き倒される。

 その後、タワーマンション建設話がないことが分かり、鉄平が詐欺に遭ったことが発覚。ちずは春田の自宅に身を寄せる。春田は、ちずに「部長にも、ちゃんと話す時間を下さいって言った。やっぱ、人として、ちゃんと向き合わなきゃいけないんだなぁって思って」などと、黒澤とのことを相談。その中、ちずの携帯に春田の後輩・栗林歌麻呂(金子大地)から電話がかかってくる。「今、出なくて良くねぇ?」と止めた春田がちずの手を握り、2人は互いを意識する。

 その後、春田は腹の虫が治まらない蝶子から「こっちは最強の弁護士軍団で戦うから。覚悟しなさい」と宣戦布告されるが「今夜、部長と話をしようと思います。部長と奥様には、またすてきな夫婦に戻って欲しいんです」と切々と訴える。

 春田はその夜、黒澤を呼び出して「部長…ごめんなさい」と告げる。黒澤は叫び、両手を耳に当てながら「聞こえない、聞こえない!!」と絶叫して聞こえないようにするが「ごめんなさい…聞こえちゃった。何で? ダメなのは俺が上司だから? 男だから?」と泣き崩れる。春田は「部長のことを人としても上司としても心から尊敬しています。(中略)でも、それは恋愛感情じゃないんです。僕は部長と、また純粋な上司と部下の関係に戻りたいんです。こんな僕を好きになってくれて、ありがとございました」と泣きながら訴える。黒澤は「忙しくなるぞ…頼りにしてるぞ」と悲しみを押し殺し上司として接し、涙ながらに別れる。

 一方、「わんだほう」の詐欺騒動は、牧の機転で危機は回避された。その後、牧は「武川さんのところにお世話になろうと思って…気分転換です。元彼なんですよ。春田さんは、ちずさんと幸せになって下さい」と言って家を出ようとする。春田は玄関口で「行くなって」と言って牧を背後から抱き締めるが、その瞬間、ちずが家の中に入ってきて見られてしまう。

 次回は第5、6話を振り返り、第7話のあらすじを紹介する。