俳優辰巳琢郎(60)が9日、都内で、著書「やっぱり食いしん坊な歳時記」(集英社)の発売記念イベントを行った。

 カニ、枝豆、ミカン、サンマなど48種類の食材を取り上げ、食通で知られる辰巳らしいエピソード満載の208ページに仕上げた。「子どものころからの思い出や、食への思い、経験を48本のエッセーにしました。結果的にですが自分の集大成です」。今回が初の著書ではないが、「出来上がってみて、ひときわうれしかった。感慨ひとしおです。大変なことほど、出来上がるとうれしい。この本はいっぺんに読むのではなく、1つ1つを大事に味わっていただきたい」と自信を見せた。

 死ぬ前、最後に食べたい食事は「白いご飯」だという。「米が一番好き。島に生まれたDNAがある気がする」と理由を説明し、「米粒を食えない食事は考えられない」と言い切った。

 炭水化物を過剰に摂取すると体重の増加が気になるが、「自分の体重はデビューから10キロ増えた。でも、『おいしい』というのは体が欲しているということ。そう信じている。本能の赴くままでいいのでは」と話した。

 著書は、JCBゴールドカードの月刊会員誌に14年5月号から4年間、掲載したエッセーに加筆した。