故津川雅彦さん(享年78)と故朝丘雪路さん(享年82)の長女で女優の真由子(44)が6日、都内で、歌手デビュー発表会を行った。「東京エキゾチカ with 真由子」として、5月に都内で初ライブを開催。以降、全国ツアーを行う予定。「この年でデビューなんておこがましいですが…」と恐縮した。

昨年4月に朝丘さん、8月に津川さんと、相次いで両親を亡くした後、歌うことを考えるようになったという。幼いころから歌うことが好きだったが、友人に朝丘さんのヒット曲を歌うようにせがまれても「歌うとそっくり。ネタになるので、歌っていなかった」と明かした。歌手デビューについて「父と母の2人の血を生かしていけたら。母への供養、遺志を継いでという気持ちもあります」と意気込んだ。

朝丘さんは宝塚音楽学校時代からジャズを歌い、歌謡曲、演歌なども含め、幅広いジャンルの曲を歌った。この日は幼いころ、朝丘さんが子守歌として歌ってくれたという「クライ・ミー・ア・リバー」や津川さんが好きだった「テネシー・ワルツ」などを選曲。朝丘さんに似た伸びのある歌声を披露した。「母を見て育っているので、歌い方も似ちゃっていると思います」と照れた。スクリーンに母が歌う映像が映し出されると「きっと父はたくさんダメ出ししていると思う。母はありがとうと言ってくれ、隣で歌ってくれていると思っています。見えないけど、母とデュオで歌っていければ」と涙ぐんだ。

両親の遺品は「残っていると思い出すから、気丈夫なうちに」と、すでに整理した。父の数珠と母がよく持っていた祖母の形見の指輪を持ち歩いているという。両親の話になると、「今の方が涙もろいです」と何度か涙をぬぐった。

今後、女優と歌手の二足のわらじを履くことになるが「父と母がくれたチャンスだと思って頑張っていきたい。いろいろなジャンルを歌って、母のようになれたら」と活躍を誓った。