演歌歌手天童よしみ(64)が11日、都内で、新曲「大阪恋時雨」(19日発売)の公開レコーディングを行った。

72年にデビューして47年。シングル通算80曲目で出会った初のラブソングは、シンガー・ソングライター半崎美子(38)が15年に作った作品だ。しっとりとした原曲を「大阪らしいソウルバラードにアレンジした」(天童)。

2人をつないだのは、共通の知人の笑福亭鶴瓶(67)だった。昨年12月に半崎の歌唱を聞いた鶴瓶が「この曲はぜひ天童に歌って欲しい」とすぐに電話。YouTubeで見た天童も涙を流して感動したという。「『あんたがそばにおるだけで なんで泣けるんやろう』の歌詞で泣ける。鶴瓶師匠も同じ歌詞で泣いていました」。歌うことを即決したという天童は「北海道出身の半崎さんが大阪弁でよくぞ作ってくれた」と感心。「この曲を歌うことは歌手冥利(みょうり)に尽きます」とほれこみ、「表現者として多くの人に伝えたい。私の味をしっかりと出します」と宣言した。

初のラブソングには「これまで避けていたわけではない。私のキャラクターもあって、『人生、頑張らなあかん』という歌が多かった」と説明。自身の経験が歌唱に反映されているかについては「私も1人や2人、3人、4人の男性が群がってきたが、結局、幸せをつかめていない」とシングルライフをネタにして笑い飛ばした。

鶴瓶が「天童さんは年を取らない。声も見た目も」とVTRでコメントをすると「体重も変わっていない。ファンの気持ちを考えて体重を維持しているの」と笑わせた。

半崎自身も曲を作った直後から、天童に歌って欲しいと願っていたという。「これで夢がかないました。母も天童さんの大ファンなので、母の夢もかないました」と感激。そして「この曲は、いつか天童さんに巡り合うために生まれてきたと思う」と言い切った。

半崎は「ショッピングモールの歌姫」の異名を持つ。天童は「私もショッピングモールで歌います。半崎さんが『歌姫』ならば私は『おかん』。大阪、東京、名古屋がすでに決まっています」とアピールした。

今年の年末。出場すれば24回目となる紅白歌合戦出場も半崎との共演で狙っている。「出られればうれしい。頑張ります」。47年目で出会った新境地の曲で、新たな天童ワールドの魅力を広げるつもりだ。