俳優池松壮亮(29)が9日、大阪市内で、主演映画「宮本から君へ」(27日公開、真利子哲也監督)の舞台あいさつに出席した。

漫画家新井英樹氏の同名コミック。昨年4月にテレビ東京系でドラマ化され、池松は文具メーカーの熱血サラリーマン、宮本を熱演した。今作は原作の後半部分を描き、愛する恋人、中野靖子(蒼井優)のために絶対に勝たなければいけないケンカに挑む。

司会者から「最近、熱くなったこと?」について質問された池松は「いま暑いですよ」と話すと、司会者から「気温ですよね」と突っ込まれると、「いえ、何かを伝えなきゃいけない。届けなければいけない。これでも一様、思っています」と作品への熱い思いを強調した。

今作が池松にとって「20代の集大成のような作品」になったことについて「平成最後に取り組んだ作品。スタッフ、監督、みんなが平成史を見てきた。やり残したこと、悔い、新しい時代になることへの期待と不安。いままで生きてきたことの罪と償いの気持ち。令和という新しい時代への祈りのようなものを(主人公の)宮本に託した」と説明した。

共演した蒼井について「すごくストレートで、すがすがしい方です。そのへんの俳優、ボクなんかよりもよっぽど男らしい」。男前ぶりが相乗効果を生み、作品をより完成度の高いものにしたという。

最後に池松は「自分の生き恥も含め、宮本の力をかりて、新しい時代のみなさんへのプレゼントになれば。ラブレターみたいな映画になればと思います」と力強く語った。