紀伊国屋演劇賞の贈呈式が28日、都内で行われ、個人賞の広瀬すず(21)村井国夫(75)らが出席した。

広瀬は野田秀樹作・演出「Q」に初舞台で挑んで受賞したもので、54回目の同賞でも初めての快挙。広瀬は「舞台はやらないと思っていたけれど、野田さんのワークショップに参加して『公園の時計』になったり、表現することの難しさ、面白さを知った。今回も最初で最後の舞台と思う時もあったけれど、何度やっても分からないこともあって、追いかけて知りたくなった。演劇の世界を知り、(受賞した)皆さんの背中を見て、追いつけるように努力し、勉強していきたい。熱くお芝居のことを話す皆さんの言葉に刺激をもらって、新鮮で幸せな時間でした」と話した。

村井は主演した劇団桟敷童子公演「獣唄」の演技が評価されたが、公演中に軽い心筋梗塞で倒れ、途中降板していた。桟敷童子は団体賞も受賞しており、村井は「一緒に賞をもらって喜びもひとしおです。6回しかやっていない。命拾いしたので、この賞を口実に再演してほしい」と熱望した。