松本紀保(48)主演の舞台「タブーなき世界そのつくり方」(16日まで)が12日から東京・新宿のサンモールスタジオで始まる。三重苦のヘレン・ケラーとサリバン先生の50年間の歩みを描いた作品。

当時は障がい者は結婚することも、子供を産むことも禁じられた時代だった。サリバン役の松本は「ヘレンが言葉を知った後のサリバン先生とヘレンの物語は知らなかった。2人の人生には奇跡がいっぱいあって、サリバンは言葉を教えるだけでなく、人生をかけてヘレンと向き合っていた」。ヘレン役は脚本・演出も担当した羽杏で、「障がいがあろうと、誰1人輝いていない人はいない。命がけで、時代と戦ったサリバン先生には尊敬します」。

サリバン役は多くの女優が演じてきた。「言葉を教えるまでは必死だったけれど、その後はヘレンの夢をかなえてあげたいと思うようになり、理屈じゃない、愛情の強さ、自己犠牲の強さを感じた。感動だけじゃなく、家族の人間ドラマも描かれている。舞台を通して、この2人が何をしたかを知って欲しい」。

妹の松たか子が9日の米アカデミー賞授賞式で、「アナと雪の女王2」の主題歌を世界9カ国のエルサ役とともに歌った。松本は「稽古中だったので、後でちらっと見ました。みんな個々で活躍しているなと思いました」と話した。