2月28日放送のフジテレビ系お笑いネタ番組「ネタパレ」(金曜午後11時30分)に出演したアマチュアお笑いコンビ、サーフボードストレッチが、SNS上で“プチバズり”を起こしている。

無名コンビながら、「エビバディ元気ポーズ」と自称する、両手を広げ、膝を90度に曲げて股を開いて左足を軸に回転する奇妙な動きがネット上で話題になり、同番組放送後に「#サーフボードストレッチ」が日本のツイッタートレンドワード入りした。番組名ではなく、無名アマチュアコンビの名前がトレンド入りするのは異例。4月10日に放送された同番組「記憶に残るヤバいネタSP」でも、お笑いトリオ、東京03の飯塚悟志(46)から紹介されて、再度2人のネタが放送されるほどのインパクトを残した。

週5日、一般企業でフルタイムで働くハシケン(26)は「これからは『お笑い第アマ世代』が来ると思うんです(笑い)。『お笑い第七世代』ではなくて。コロナの教訓で、ダブルワークなどの流れは加速する。お笑い一本ではなくて、働きながら芸人をやるという世代が増えるんじゃないですかね」。「第七世代」の語呂に合わせて、“アマチュアがたくさんいる世代”という意味をかけているという。

相方のたかしょー(26)とともに早大のお笑いサークル「お笑い工房LUDO」出身。先輩にはひょっこりはん(33)、お笑いトリオ、ハナコの岡部大(30)やお笑いコンビ、Gパンパンダがいる。同期にはお笑いコンビ、ニャンコスターのアンゴラ村長(26)らもいるが、卒業後は経済的なことを考えてプロを目指さずに就職したという。2人は就職後、活動をしていなかったが、19年4月に「第7回歌ネタ王決定戦」の予選に「コンビニ」のネタ映像を送ったところ、準決勝に進出。その際の映像が「ネタパレ」関係者の目に留まり2月の出演につながったという。

番組出演後、ツイッターのフォロワーは約2000人増加。インスタグラムやTikTokを開設するとフォロワーはそれぞれ5000人を超えた。「一度テレビに出てみたい」という夢はかなったが、出演後の反響に「もっと売れたい」と欲がでたという。番組で披露した「コンビニ」はコンビニの自動ドアに挟まった後に「エビバディ元気ポーズ」を披露するもの。子どもにもできる簡単な動きとして人気を集めている。若年層に浸透しているTikTokやインスタグラムにこのポーズの動画を投稿すると、「まねしてみた」動画が多く寄せられた。ハシケンは「二次創作の条件はまねしやすいことと、いろんなパターンができることだと思うんです。いろんな世代に、いろんなものに挟まってクルクル回ってほしいですね」。

サーフボードストレッチに限らず、SNS世代の若手芸人達はTikTokやインスタグラムの他、YouTubeなどでもネタ動画などを配信することが主流となっている。

ハシケンは「SNSなどを中心に発信する手段が増えた。ファンとの交流もしやすいです。アマチュアであっても活動できます。そういう時代が来たんでしょうね」。目標については「一発屋になりたいです!」とアマチュア芸人らしく意気込んだ。

◆サーフボードストレッチ 13年10月、早大お笑いサークル「お笑い工房LUDO」で結成。プロレスの技の名にかけて「サーフボードストレッチ」と名付ける。17年、吉本興業主催の全国お笑いサークル団体戦「NOROSHI2017」優勝。19年8月、MBC毎日放送開催の「歌ネタ王決定戦2019」準決勝進出。20年2月、フジテレビ系「ネタパレ」出演。

◆たかしょー 1993年(平5)10月15日、神奈川県横浜市生まれ。平日はIT企業の会社員。趣味はスニーカー収集。好きなタレントは仲里依紗。身長178センチ。血液型B型。

◆ハシケン 1994年(平6)3月11日、東京都小平市生まれ。平日はIT企業の会社員。趣味はプロレス観戦。好きなアイドルは日向坂46。身長170センチ。血液型A型。