ダウンタウン、ナインティナインらを輩出した「第41回ABCお笑いグランプリ」の決勝が12日、大阪市内で開かれ、13年結成の「コウテイ」が優勝し、480組の頂点に立った。

コウテイはボケ担当の下田真生(27)と、ツッコミ担当の九条ジョー(26)のコンビ。2人は涙を流し、九条は「MKです。めっちゃ気持ちいい」と喜んだ。

同コンテストは芸歴10年以内の若手が競う。優勝賞金の100万円に、下田は「これ! これ! やったー!」と叫んだ。

九条は「これまで何回も相方とケンカして…」と振り返った。NSC(吉本総合芸能学院)在学中の12年と16年に解散も経験。今回の優勝に「こいつとじゃないとダメだと証明できた」とうなずいた。

昨年のM-1グランプリで決勝に進んだオズワルドと男女コンビのフタリシズカと戦ったファイナルステージでは、コントを行い、舞台上で衣装を変えていくネタを披露した。

決勝が行われたスタジオでは、約40人の観客がマスクを着用し、ソーシャルディスタンスを保って座った。ABCホールではパブリックビューイングも行われ、約60人が集まった。

大会後は、霜降り明星がMCを務めたABEMAの優勝特番に出演。下田は尊敬している人を聞かれると「志村けんさん」と答えた。下田が小さいときに出身地の鹿児島に志村さんが来ていたといい、「存命のうちに会って『あの頃は…』と言いたかった」と残念がった。

昨年のM-1で優勝し、コウテイとともに大阪・よしもと漫才劇場を拠点にする先輩のミルクボーイについて、九条は「おもしろくなっていくのを見ていた」と刺激を受けた。「まだまだABCはきっかけ」といい、下田も「M-1、キングオブコントなど、目標を立てて走り切れたら」と今後の意気込みを語った。