テレビ朝日系で1999年(平11)10月21日に放送がスタートした、沢口靖子(55)主演の連続ドラマ「科捜研の女」(木曜午後8時)の映画化が決定した。放送開始から21年で初の映画化で「科捜研の女-劇場版-」と題して21年に公開する。

現在、撮影は進行している。京都府警科学捜査研究所の法医研究員・榊マリコを演じる沢口は、ドラマシリーズの脚本のメインライターでもある櫻井武晴氏が担当した脚本について「作家の櫻井さんの『科捜研の女』に対する、20年分の愛をひしと感じました」と語った。その上で「その思いに応えるべく、スタッフ、キャストとともに1カット1カットに熱い思いを込め、時間をかけて撮影しています」と撮影の様子を語った。

2004年放送のシーズン5からマリコとバディを組む、京都府警の土門薫刑事を演じる内藤剛志(65)は、1番の見どころを聞かれ「沢口靖子さんの美しさだと思っています。とにかく榊マリコがこの作品の全てを表していると思っています」と強調。その上で作品について「非常にクールな『科学』と、犯人や被害者の心に訴えかけるマリコのホットな部分。本来なら矛盾するものが、1つになっているというところが魅力です」と語った。

沢口は、20年以上にわたって演じ続けてきた榊マリコについて「私にとってのマリコは“分身”のような存在ですね。脚本から生まれて、そして皆さんに育てていただいた存在です」と感慨深げに語った。その上で、作品の魅力について「科学と人間を丁寧に描いているところだと思います。最新の科学で事件が解明されていく面白さ、その先に人間の弱さや愚かさや未熟さ、そしていとおしさを丁寧に描いているところが『科捜研の女』の魅力だと思っています」と分析した。

内藤は、演じる土門について「どんなことがあっても、マリコや仲間たちを救いにやってくる“正義の味方”ですね。僕にとっても憧れの男です」と語った。その上で「演じる上での気持ちは全く変わりませんが、『映画館へ足を運んでいただいて、見ていただく』ということがどこか無意識にあるので、スタッフ、キャスト全員が『何かいつもと違うものを作らないといけない』という気持ちで撮影しています」と撮影の様子を語った。

映画の全容は、まだ明かされていない。その中、沢口は「ダイナミックなスケール、大仕掛けで舞台のようなセットで映画ならではの作品になっています。けれど、これまでのように、相変わらず真相解明のために向こう見ずだけれども、愛すべきキャラクターのマリコもお届けします。そして最後の決断にぜひ注目していただきたいです!」と内容にも踏み込んで語った。

内藤も「今までもマリコと土門は、いろいろな目に遭ってきていますが、テレビシリーズ20年の間では起こりえなかったくらい、今回はマリコがとんでもない目に遭います! 一言で言い換えるなら“ファイナル”でしょうか」と声を大にした。