柳楽優弥(30)が26日、東京・新宿ピカデリーで行われた、日本、フランス、モンゴル合作の主演映画「ターコイズの空の下で」初日舞台あいさつで、KENTARO監督から当初、主演は別な俳優にオファーしていたと言われたと暴露し、同監督が慌てる一幕があった。

映画の舞台はモンゴルで、首都ウランバートルから車で9~10時間かかるところ。1カ月間、モンゴルの移動式住居「ゲル」で暮らして長期ロケをした。柳楽は「(監督は)最初、違う人にオファーしていて。それを打ち合わせで聞かされる」と苦笑した。その上で「その人(先にオファーを受けた俳優)結構、好きな人だったんで、この人の後ならうれしいなと思って。あまり言うなと言われているんで、言わなかったんですけど」と笑った。

フランス在住のKENTARO監督は、柳楽の暴露に「そういうこと、今は言っちゃあいけない」と苦笑い。その上で「彼(柳楽)が急にスケジュールが空いたと聞いて、チャンスだと思って次の日、飛行機に乗って会いに行った。こちら(日本の)俳優が1カ月、スケジュールが空くことは、そうない。(日本とモンゴルを)何回も行ったり来たりして欲しくない。1カ月、ゲル住まいだから」と説明した。

「ターコイズの空の下で」は、裕福な家庭で甘やかされて育ち、道楽生活を送る日本人青年タケシ(柳楽)が、実業家の祖父により外モンゴルの草原へ送り込まれ、終戦後に生まれて以降、再会することがかなわない祖父の娘を探す物語。タケシはモンゴル人の馬泥棒アムラをガイドに大自然へと旅立つが、アムラが逮捕されてしまい、着の身着のまま人けのない荒野に一人取り残され途方に暮れるが、その先には忘れられない出会いと経験が待ち受けていた。

モンゴルでは、オオカミと戦うシーンを演じたが、つないでいるリードがすごく細かったという。柳楽は「オオカミと戦うんですけど、細いリードでつながれていて、余裕で切れそうで…大丈夫かなと」と苦笑した。KENTARO監督が「(リードを)見えないようにしたかった」と説明すると、柳楽は「『(監督はオオカミの)目が悪いから大丈夫だ』って言うけれど…怖かった。オオカミと向き合ったことがない。何、考えているか分からないもん」と笑いながらふりかえった。その上で「俺たちが守る、というスタッフが頼もしかった」と語った。