テレビ朝日は24日、女性蔑視と批判を浴びるテレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜午後9時54分)のウェブCM取り下げを発表した。

同局は「今回のWebCMは幅広い世代の皆様に番組を身近に感じていただきたいということで制作しました。ジェンダーの問題については、世界的に見ても立ち遅れが指摘される中、議論を越えて実践していく段階にあるという考えをお伝えしようとしたものでしたが、その意図をきちんとお伝えすることができませんでした」とした。

また「不快な思いをされた方がいらしたことを重く受け止め、お詫びするとともにこのWebCMは取り下げさせていただきました」と謝罪とともに報告した。

取り下げられた動画は、番組公式ツイッターなどで22日に公開。15秒版と30秒版があり、15秒版では帰宅した女性がカメラに向かって「いい化粧水買っちゃった 消費税は高くなったけど、今のうちにお肌に手を掛けておけば裏切らないじゃん? って思って」。30秒版では「会社の先輩 産休あけて赤ちゃん連れてきてたんだけど もうすっごいかわいくって」「どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかってスローガン的にかかげてる時点で 何それ 時代遅れって感じ」と笑い交じりに話しかける内容だった。

どちらのバージョンも、「報ステ」の放送時間になったことに気付いた女性が「ちょっとニュース見ていい?」とこちらに語りかけた直後、女性の顔の上に「こいつ報ステみてるな」という大きなテロップが表示されていた。

ツイッターには「報ステのCM」「ジェンダー平等」「報道ステーション」「時代遅れ」など関連ワードがトレンド入りし、ジェンダー平等について「少なくとも日本社会では未達成」「全く達成されていない“ジェンダー平等”を女性の口から言わせている」などと批判の声が集まった。

また、テロップが若い女性は報道番組を見ないとする先入観に満ちたものだとし「女をとことんばかにしている」などと憤るコメントもあった。