第67回江戸川乱歩賞の受賞者記者会見が18日、オンライン行われ「センパーファイ -常に忠誠を-」で受賞した伏尾美紀さん(53)と「老虎残夢」で受賞した桃ノ雑派さん(41)が参加した。

江戸川乱歩賞に初めての応募で受賞した伏尾さんは心境を聞かれ「受賞の連絡を頂いたときは淡々としていたんですが、後から電話が間違いだと言われるんじゃないかと思ってドキドキしてました」と胸の内を明かした。その上で「こうして会見を開いて頂いた事、京極先生の方から講評頂いた事で受賞を実感しました。うれしく思います」と話した。

2度目の応募で受賞した桃ノさんは「今でもホンマかいなと思ってるくらいです。簡単に言うと賞にビビっている状況です。賞を汚さない様頑張ります」と話した。

審査委員の京極夏彦さん(58)は伏尾さんの受賞理由について「事件そのもののトリッキーな面白さや、キャラクターが人間味あふれる良い形で描かれている」と説明。一方、桃ノさんの作品については「引き込み方が上手。去年の作品も面白かったが、今年は全く違う作風になっていた。これだけ違うものが書けるのは見込みがあるんじゃないかという部分があった」と明かした。優勝賞金の1000万円は500万円ずつ分割される。