宝塚歌劇団の本拠地、兵庫・宝塚大劇場で15日、93年1月1日の開場から来場3000万人を達成し、記念セレモニーが開かれた。同劇場で上演中の「柳生忍法帖」「モアー・ダンディズム!」に主演する星組トップ礼真琴が、大羽根を背負いあいさつした。

大きく息を吸い、礼は「(93年の)こけら落としは星組公演でした。そして本日、3000万人目のお客様を迎えることができ、たいへんうれしく、光栄に思っております」。星組が再びからんだ巡り合わせを思い、こう切り出した。

ここまで、阪神・淡路大震災から近年のコロナ禍を乗り越え、大劇場もファンとともに歩んできた。

「これまで公演にかかわったすべての方々、大切に守ってきてくださった諸先輩方、そして何より、熱いご声援をくださったお客様のおかげです」と言い、客席にも感謝を伝えた。

節目を迎えて気持ちも新たに「こうして舞台に立たせていただけるこの喜びを胸に刻み、これからもお客様の明日への活力となる舞台をお届けできるよう、全身全霊で務めて参ります」と約束した。

宝塚歌劇団は大正時代の1914年に創設。旧宝塚大劇場は24年7月19日に開かれ、戦争を乗り越えて92年11月24日に雪組公演「忠臣蔵」で閉場。現在の大劇場は、93年1月1日に「宝寿頌(ほうじゅしょう)」「PARFUM DE PARIS」でこけら落とし公演が行われた。