米俳優ドウェイン・ジョンソン(49)が、映画の撮影現場で起きた銃の誤射で撮影監督が死亡した悲劇を受け、自身の製作会社の作品では本物の銃は今後一切使わないと明言した。

新作映画「レッド・ノーティス」の宣伝を兼ねて受けた米バラエティー誌のインタビューで、「他の人のことについて話すことはできないが、私が製作する映画やテレビ番組ではもう本物の銃を使うことはない。ゴム製の銃に代え、撮影後に編集で処理する。費用は気にしない」と語った。

俳優アレック・ボールドウィン主演の西部劇「Rust」の撮影現場で、弾薬が入っていないことを意味する「コールドガン」だと言われた銃から実弾が発射され、スタッフが亡くなったことはハリウッドに大きな衝撃を与えている。ボールドウィンのことは長年知っているというジョンソンは、起こるはずがない事故が起きてしまったことについて「亡くなったハンナ・リードさんの家族と現場にいた全ての人のことを思うと心が痛む」と語った。

どのような経緯で実弾が持ち込まれたのかは現在も捜査が続いており、現時点で逮捕者は出ていない。ジョンソンは事故が起きたことを知った直後に、自身の関わる現場でどのような対策ができるのかスタッフと電話で話し合ったことも明かしている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)