永瀬正敏(55)が4日、東京・シネスイッチ銀座で行われた日中合作映画「再会の奈良」(ポンフェイ監督)初日舞台あいさつで、言葉をしゃべらない役どころを演じるため、撮影4日前から会話せず、撮影中も筆談で乗り切ったと明かした。

永瀬は劇中で、物語の鍵を握る寺の管理人・剛を演じた。「僕は言葉を発しない役ですよね。4日前からしゃべらなかった。現場でも、筆談やジェスチャー…撮影は1日でした」と振り返った。撮影現場では、ポンフェイ監督も「しゃべっていいはずなのにジェスチャーと筆談」(永瀬)だったという。永瀬は「こちらの立場を考えていただいたと思うんですけど、面白かった」と笑みを浮かべた。

物語は2005年(平17)年秋の奈良・御所市が舞台。中国のウー・イエンシュー演じる陳ばあちゃんが、イン・ズー演じる孫娘のような存在のシャオザーを頼って中国から1人奈良にやって来たのは、94年に日本に帰したが数年前から連絡が途絶えた中国残留孤児の養女・麗華を心配してのことだった。麗華探しを始めた2人と偶然、出会った、主演の國村隼(66)演じる一雄は、元警察官だったという理由で麗華探しを手伝うと申し出る。奈良・御所を舞台に、言葉の壁を越えて不思議な縁で結ばれた3人の心温まる旅が始まる物語。歴史に翻弄(ほんろう)された「中国残留孤児」とその家族がたどる運命を描いた。河瀬直美監督がエグゼクティブ・ディレクターを務める、なら国際映画祭のインターナショナルコンペティション部門で受賞した監督の中から選ばれた、今後の活躍が期待される若手の映画監督を招き、奈良を舞台に映画を製作するプロジェクト「NARAtive2020」から生まれた。同監督と「長江哀歌」(06年)「罪の手ざわり」(13年)などで知られる、中国のジャ・ジャンクー監督がエグゼクティブプロデューサーを務める。

永瀬は奈良での撮影について「奈良は全体に美しいですけど、紅葉の入りかけで、実に美しかった。とても美しいところでしたし、地元の方も協力的で、楽しく撮影しました」と振り返った。

舞台あいさつには永瀬、國村と、シャオザーの元恋人福田健二役の劇団EXILE秋山真太郎(39)が登壇した。