日向坂46潮紗理菜(24)が、舞台「フラガール -dance for smile-」(5月14日初日、東京・新国立劇場中劇場)に主演することが7日、分かった。映画化もされた大人気作品の再演で、舞台単独初主演を果たす。日刊スポーツの取材に応じ、まっすぐな誓いを明かした。

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先月末、主演に抜てきされたことを聞いた。「最初は正直、本当に驚きました。でも、素直にとてもうれしかったです」と振り返った。同期の一期生でリハーサル中にメンバーたちにも情報共有され、一斉に祝福されたという。

「『おめでとう』『見に行くからね』って言ってくれて。自由な振り付けをするパートで、いきなりみんながフラダンスし始めたり、『フラさん』って呼んできたり(笑い)。気持ちを上げてくれました。二期生も連絡をくれて。私は1人じゃなくて、常にメンバーが周りにいてくれるんだなと思って、すごく心強かったです」

06年公開の大ヒット映画の舞台化で、19年、昨年と上演。2度目の再演となる。映画では女優蒼井優(36)が務めたフラガールのリーダー、谷川紀美子役を演じる。「蒼井優さんから始まって、井上小百合さん(19年)樋口日奈さん(昨年)と偉大な方々が受け継がれてきた。バトンを受け取るのは不安のほうが大きかったです」と打ち明けた。

既に映画と舞台の映像を見返し勉強中という。「まず福島弁が1つの壁ですし、しんの強い女性の役も初めて演じます」。本格的なフラダンスにも初挑戦する。「普段のダンスとは全く違うと聞きました。毎日寝なくてもいいくらいの気持ちで、鏡と向き合って頑張りたいです」と誓った。

フラガール衣装で撮影も行った。「こんなにおなかを出すのは、日向坂46全体の写真集が最初で最後だと思っていました。死ぬ気で体作りをしていきたいです!」。今月30、31日にはグループ初の東京ドームライブも控えるハードスケジュールだ。「身も心も引き締まります。皆さんの優しさに甘えないように、本番まで2カ月、私史上1番頑張ります」と意気込んだ。

これまで、グループのメンバーとともに出演した18年の「あゆみ」「マギアレコード」などの舞台を経験。「『あゆみ』の時は大変なことばかりだったんですけど、『マギアレコード』でこんなに楽しいんだと思えて、ずっと舞台に興味がありました」と明かした。

「やっぱり経験がなくて自信もないので、舞台がやりたい、となかなか口に出して言えなかったんです。取材とか、アンケートとかでも…。だからここをがむしゃらに一生懸命頑張って、堂々と、自信を持って『舞台が好きです。舞台がやりたいです』って、言えるようになるくらいに成長したいです」

舞台単独主演は、グループ内でも前例がない。「今はいろんなメンバーがさまざまな分野で活躍しています。それぞれが戻った時に、最強のグループになれると思う。さらに誰よりも高く跳んでいけるようなグループになりたいです!」と笑った。重圧のかかる大役を乗り越え、さらなる飛躍への足がかりにする。【取材・構成=横山慧】

◆潮紗理菜(うしお・さりな)1997年(平9)12月26日、神奈川県生まれ。幼少期をインドネシアで過ごした。16年5月、けやき坂46(現日向坂46)に一期生として加入。157・5センチ。血液型O。

○…舞台には前回から引き続き矢島舞美(29)有森也実(54)が出演する。新たに兒玉遥(25)太田夢莉(22)らも出演する。総合演出は河毛俊作氏、構成演出は岡村俊一氏が担当。上演は5月14日から23日まで、全11公演を予定。