NHKは11日、柄本佑(35)鈴木杏(34)阿部サダヲ(51)が出演する土曜ドラマ「空白を満たしなさい」(6月25日スタート、土曜午後10時)の制作開始を発表した。

芥川賞作家・平野啓一郎氏の同名小説を原作にしたヒューマンサスペンス。脚本を、映画「まともじゃないのは君も一緒」「ボクたちはみんな大人になれなかった」などの高田亮氏が務める。

3年前に亡くなった男、土屋徹生(柄本)は、ある日突然身に覚えのない死から復活する。会社の屋上から転落死したが理由を思い出すことはできない。妻と幼い息子を残してなぜ死ななければならなかったのか、その答えを追い求める。

原作の平野氏が東日本大震災直後に発表し、「もしも亡くしたはずの大切な人にもう1度会えたら」という着想から執筆された作品。主演の柄本は「いきつけの喫茶店のマスターに『はいどーぞ』と文庫を渡されたのがこの小説との出合いです。あれから3年。まさか自分が土屋徹生をやるとは思ってもいませんでした。不思議な縁に緊張しています」とコメント。「高田亮さんのシンプルイズベストかつどこか色気漂うホンにもとても大人な世界を感じています。地に足をつけて、頑張ります」と意気込んだ。

徹生の妻・千佳を鈴木が、生前の徹生につきまとう男・佐伯を阿部が演じる。