吉田羊、大原櫻子が出演する舞台「ザ・ウェルキン」が7日、東京・シアターコクーンで開幕した。18世紀半ばの英国を背景に、絞首刑を宣告されたものの妊娠を主張する少女と、真偽を判定する陪審員たち、少女のために心を砕く助産師を描いた物語。20年に英国で初演された。

開幕を前に吉田は「稽古を積み上げるごとに新たな発見があり、役やシーンがどんどん深化していく様に心震える日々でした。小さな陪審員室は社会の縮図さながら。人や立場、境遇を変えれば男女皆等しく時代を超えて当てはまる構図にうなったのは1度や2度じゃありません。どうぞ日常をしばし忘れ、彼女たちと一緒に心を解放し、観劇後、ああでもないこうでもないと議論を交わしていただけたら幸いです」とコメント。

大原は「男女差別、女性の身体ゆえの生理、妊娠、そして生と死、親と子、愛…とても多くのテーマをはらんだこの作品への挑戦は、とても高い壁でした。スパルタ演出家加藤拓也さんを筆頭に、約1カ月半、とても丁寧な稽古を重ねてきました。今の時代にこの作品を届ける意味を、常に自分の心に握りしめ、本番に臨んでいきたいと思います」とメッセージを寄せた。東京公演は31日まで。大阪・森ノ宮ピロティホールは8月3~7日。