女優草刈民代(57)が26日、都内で、日本を代表するバレエ舞踊家、振付師、指導者として活躍した牧阿佐美さんの追悼公演「飛鳥 ASUKA」(9月3、4日、東京文化会館大ホール)に向けた取材会に応じ、牧さんとの思い出を語った。

14歳の頃に初めて牧さんの個人レッスンを受けたという草刈は「先生は古典の作品の焼き直しをやっていた時期で、当時からバレエ史を塗り替えるような人でした」。

その上で「それに乗っかって、多くの経験をさせてもらって自分自身の活動のきっかけにもなりました。意欲的な情熱を目にして、植え付けられたから今でも表現活動できているんだと思います」と心境を明かした。

さらに牧さんについて「14歳の頃、私を見かねた親が先生とお話ししたときに『学校辞めてバレエ一筋にしてしまえ!』と言われたのはとても覚えている」と笑ったが「親と同じ所にいる方。先生が亡くなった後、それについて自分自身、考える時間をあえて持っていなかったので、ちゃんと考えるとまだまだ涙が出るような感じです」と涙ぐんだ。

牧さんはは昨年10月、大腸がんのため87歳で亡くなった。日本バレエ界の草分けの一人としてバレエ舞踊家、振付師、指導者として活躍。追悼公演は牧さんの創作した最後の全幕バレエを再上演する。