過去の性加害が報じられた俳優香川照之(56)が、出演予定だった10月期のTBS系連続ドラマ、日曜劇場「アトムの童(こ)」(日曜午後9時)を降板したことが8日、分かった。香川の出演は未発表だったものの、山崎賢人(28)演じる主人公の敵役として、すでに撮影に参加していた。代役は調整中。

同作は、主演山崎が務める若き天才ゲーム開発者が、業界で大資本の企業に立ち向かい、成長していく物語。すでに撮影は進んでいたが、お蔵入りが決まった。同局は「所属事務所とも協議の上で総合的に判断し、出演しないことになりました」と香川の降板について説明した。香川の代役については「制作過程については回答を差し控えます」とした。

香川をめぐっては、19年に東京・銀座のクラブであったとされるホステスへの性加害疑惑が一部で報道され、8月25日に所属事務所が「事実」と認める文書を発表し謝罪。自身も同26日に金曜MCを務める「THE TIME,」(月~金曜午前5時20分)で「誠に申し訳ございません」と生謝罪した。

相次ぐ続報を受けて、今月1日にトヨタ自動車が、香川が出演する「トヨタイムズ」のCMについて、放映の見合わせと本年末での契約満了を決定したのを皮切りに、これまでアリナミン製薬、東洋水産、セゾン自動車火災保険などの計6社が香川出演CMの放送見合わせや満了、サイト掲載の終了などを明かしている。TBSは「THE TIME,」の金曜MC降板を発表した。

NHKも、Eテレの不定期特番「香川照之の昆虫すごいぜ!」と総合の不定期特番「香川照之の昆虫すごいZ!」を今後放送しないことを発表するなど、香川を地上波で見る機会が当面激減しそうな流れになっている。