今年でソロ活動35年を迎えた、サザンオールスターズ桑田佳祐(66)が12日、福岡・PayPayドームで、ソロで約5年ぶりとなる5大ドームを含む全国ツアーのドーム初日公演を開催した。ツアーは2日の宮城・セキスイハイムスーパーアリーナからスタート。ソロアーティストで3度目の5大ドームツアーを行うのは史上初。サザンでも3度、5大ドームツアーを開催しており、桑田が前人未到の域に到達した。    

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会場全員が立ち上がった-。白、青、紫、緑と次々にライトの色が変わる。「開演お待ちどうさん ご来場大変御足労さん」のサビとともに、銀テープが舞う。序盤に「炎の聖歌隊[Choir]」を披露し、ファンと約1年ぶりの再会をかみしめた。 桑田の“感謝の5倍返し”が始まった。ツアーは、ソロ35年への感謝や、自身の新型コロナウイルス感染で出演がかなわなかった「ROCK IN JAPAN」への悔しさを“倍返し”すべく急きょ開催が決定したものだ。「バリ楽しー! 原由子の夫でございます。1年ぶりに福岡に帰ってまいりました」と博多弁を交え、おちゃらけてみせた。ライブに初めて来たというファンに対しては「菅田将暉と間違えたの? 彼、歌うまいからね。負けています」と、同日に近隣会場でライブを開催している菅田を“ライバル視”。 ライブは約2時間半で、87年のソロデビュー曲「悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)」から、23日にリリースするベストアルバム「いつも何処かで」のために書き下ろした最新曲「なぎさホテル」まで、ソロ35年ならではの豪華な楽曲がセットリストに並んだ。他に「明日晴れるかな」「SMILE~晴れ渡る空のように~」「BAN BAN BAN」など全20曲以上を約3万7000人に届けた。 35年は決して平たんな道のりではなかった。だからこそこの日は、曲中やMCで、いつものライブ以上に「ありがとう」と伝えた。「今年も2カ月もないんですけど、どうか素晴らしい年末と良いお年をお迎え下さい。また必ず戻ってまいります。それまでよろしくお願いします。バリ楽しかったー! アイラブユー!」と心を込めた。 来年はサザンのデビュー45周年。音楽人の恩返しはまだまだ続きそうだ。【佐藤勝亮】

 

○…ライブでは音楽人としてかっこいい姿を見せながらも、“宣伝隊長”としての一面も。この日、福岡の最高気温は26度となり、桑田は「夏日なんでしょ? 暑い暑い…タオル持ってきて」。そう言いながら手にしたのが、原由子が先月、約31年ぶりにリリースしたソロオリジナルアルバム「婦人の肖像(Portrait of a Lady)」だった。桑田は「今後ともよろしくお願いいたします」と、自身が全面バックアップした作品を笑顔で宣伝した。