昨夏にデビュー45年を迎えた歌手松山千春(67)が主催したシンガー・ソングライター発掘オーディションで、最優秀賞に選ばれた小川哲央(23)と優秀賞の吏沙(つかさ=26)が17日、東京・下北沢のSEED SHIPでお披露目ライブを開催した。

50人を超える聴衆を前に小川は、歌詞を忘れてしまい「デビューライブだったのでカッコ良く出たかったが…」と苦笑い。

小川は多摩美大を卒業後、劇団民話芸術座に勤務していた。宮沢賢治の大ファンでオリジナル曲は「60曲前後は持っている」と言う。昨秋からラジオ・パーソナリティーとしてFM NACK5で「小川哲央の夜の喫茶室」も担当する。毎週、自ら書き上げた作品を1曲ずつ紹介していく番組で、千春も「毎週、どんな曲を作って聴かせてくれるのか楽しみにしていきたい」とエールを送るが、「千春さんからはお前はルックスが悪い」と言われていることを明かした。「シェリー」や「悪酔い」など7曲を熱唱した。

また、吏沙は福岡在住で派遣会社に勤めながらシンガー・ソングライターを目指してきた。地元ではライブを続けているものの「東京でのライブは今回が初めて」と緊張気味。ライブではオーディションでも歌った「琥珀の雨」「群青」など7曲を力いっぱい歌い上げた。

小川と吏沙は、本格的なデビューを目指す。バックアップする千春は「老若男女に愛されるシンガー・ソングライターを目指して、一緒に切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」と意気込んだ。