宝塚歌劇団の宙組トップ真風涼帆と、相手娘役・潤花の退団公演「カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~」が11日、兵庫・宝塚大劇場で開幕(4月17日まで)した。完熟期を迎えた現役最長トップが、男役としての集大成を発揮。スーツにタキシード、トレンチコート…ハットに銃と小物も鮮やかに操り、魅了した。

イアン・フレミングの小説をもとに、小池修一郎氏が脚本・演出。真風は開幕前「私のボンド像がお客さまにどう映るか。皆さまに委ねたい」と言い、稽古を重ねてきた。

06年に入団し、今春18年目。本拠地ラスト作にあたり、前日の通し稽古では、手のひらでステージに触れ、感謝を表現。「千秋楽まで大切につとめてまいります」と約束した。

潤は、ロマノフ家の子孫で学生運動に関わりボンドに守られる役どころ。東京宝塚劇場は5月6日に開幕し、真風は潤、寿つかさ組長らとともに東京千秋楽の6月11日付で退団する。