タレント榊原郁恵(63)が、21日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」(月~金曜午後1時)に登場した。昨年11月に61歳で亡くなった夫の渡辺徹さんの父からかけられた言葉を思い出し、涙を流した。

90年、渡辺さんが28歳当時の番組出演時のVTRが流された。その中で、渡辺さんは自分の父からかけられた言葉を明かしていた。

「向こうに尽くして尽くして尽くして。俺たちは息子であるお前にお嫁さんをいただけたことだけで、もうそこで満足だから。それ以上は何も言わない。だから俺たちも子どもがいなかったんだぐらいに思うから、向こうのお母さんだけだと思って尽くせ。向こうのお母さんに尽くしまくって、バランスがちょうどよく取れるぐらいだぞ」

VTR内ではさらに渡辺は「ウチの女房にその話をしたら、『じゃあ私は(俺の)お父さんお母さんに尽くして尽くして尽くしまくる。それでバランスがちょうどいいんじゃないって』。それを実践してますんでね。そう意味ではラッキーな人生だと思います」と榊原を褒めていた。

そのVTRを見た榊原はハンカチを取り出し思わず号泣。「渡辺が思いがけず息を引き取ったあと、お父さんになんて言おうかなって。突然のことですし。おじいちゃん(お父さん)は施設に入っているんですけど。大事な息子さんだし。荼毘(だび)に付す前に、渡辺の体をお父さんに会わせたい、会わせたいと思っていたんですけど。おじいちゃんの方から『徹も疲れてるんだから。いいんだよ、郁恵ちゃん。とにかく徹を休ませてやってくれよ』って言ってくれて」。続けて「こちらでちゃんとお葬式させてもらいますからねって言って。東京で家族葬という形で」と目に涙をためながら語った。

さらに「その人の人物って。お父さんお母さんたちがどうやって育ててきたんだろうって。そういうのが感じられて。お父さんお母さんって立派だったなぁって」と涙ながらに感謝した。