英ロックバンド、ピンクフロイドの創設メンバーとして知られるロジャー・ウォーターズ(79)が26日、先週ドイツ・ベルリンで行った公演でナチス・ドイツを彷彿させる衣装を着用していたことを巡って地元警察が扇動の容疑で捜査を行っていることが明らかになった。

今月17日と18日に行われたコンサートで、鍵十字の代わりにハンマーを交差させた記章が付いた赤い腕章をつけた黒いロングコートを着たウォーターズが、模造機関銃を発砲する姿がSNSに投稿され、反ユダヤ主義だと非難を浴びていた。

ドイツ警察は、衣装がナチスの独裁的な支配を美化、容認し、正当化しかねないと判断。ひいては治安を乱す可能性もあるとして捜査を開始したと複数のメディアが伝えている。

警察の捜査終了後に、ベルリン検察が起訴するかどうかを決めるという。ウォーターズは、「自身は反ユダヤ主義者ではない」と説明している。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)