今年喜寿を迎えた、堺正章(77)が6日、ブルーノート東京で、6度目となるライブ「プレミアムライブ2023」を行った。

今回は今年七回忌を迎えた、グループサウンズ「ザ・スパイダース」で活躍した、歌手のムッシュかまやつさんをテーマに12曲を歌唱。「あの時君は若かった」では、ムッシュさんの息子でピアニストのシンガー・ソングライター、TAROかまやつをボーカルゲストに迎えて披露した。

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堺はムッシュさんに敬意を表し、特別なセットリストを用意した。「3月に七回忌のライブを渋谷で行って、亡くなって6年経つのに、愛されていると改めて思った」と明かし「ある意味でしのんで、すてきな部分を紹介できたら」とした。

前日5日にも2公演を行った。会場には若年層が多く詰めかけたと明かし、冗談交じりに「かまやつの話をしても誰ですか? 下手すれば僕もあんた誰ですか? という感じ」としながらも「2回とも僕の中で違う充実感がありました。今日も尻上がりに良くなっていけば」と期待を込めた。

今回はムッシュさんの息子、TAROと「あの時君は-」を披露。「お母さんに似ているので面影はあまりないんですが、元気に歌う姿は見ていて感激しました」と打ち明け、「今回はTAROちゃんが生まれる2年前の曲を歌いまして、感慨深いものがありました。かまやつさんらしい歌声かなと思ったら、意外にも現代っぽい、すてきな歌い方でした」。

16歳で「ザ・スパイダース」に加入し、65年「フリフリ」でデビュー。堺にとって「ザ・スパイダース」は“基礎工事”と即答。「9年間で基礎を作りましたから。メンバーが後押し、叱咤(しった)激励、時に苦言を呈してくれて毎日が練習でした。スパイダースは基礎工事で、それがなければビルは根元から崩れていきますから」と語った。

ムッシュさんを「横を見れば彼がいて、顔を見るとすごくやる気になることが何度もありました。彼の存在は大きかった」と懐かしんだ。今年喜寿を迎えた自身は「息子さんがこの世界に足を踏み出して、輝いてもらえたらいいなと。後輩たちを少しずつ前に出さないといけなくなってきました。応援したい気持ち。高齢者も勇気づけたい」。【加藤理沙】