<第59回NHK紅白歌合戦>◇リハーサル◇29日◇NHKホールなど

 大みそか恒例「第59回NHK紅白歌合戦」のリハーサルが29日、東京・渋谷の同局で始まった。大ヒット曲「崖の上のポニョ」のユニット、藤岡藤巻と大橋のぞみがこのステージを最後に活動を終えることが発表された。

 「藤岡藤巻と大橋のぞみに関して重大発表があります」。スタッフによる第一声に続き、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー(60)が口を開いた。「この曲で紅白に出場できたらいいと思っていた。夢を実現させたので、1つのけじめとして紅白で国内での活動は終わりにします」。

 紅白最年少出場の9歳の大橋は、左に寄りそう藤巻直哉(56)と黙って耳を傾けていた。「いろいろなところに行けて楽しい1年でした。これからも歌ってください」と笑った。広告代理店に勤める藤巻からは、「普通のサラリーマンではできないことができた。のぞみちゃんと会えたのが最大の収穫」と言われた。

 CDは昨年12月にリリースされた。最初の半年は約3000枚の売り上げだったが、今年7月19日に映画「崖の上のポニョ」が公開されると一気に爆発。映画の興行収入が150億円、CD売り上げは約50万枚、パソコンと携帯電話での配信も300万ダウンロードを数える。テレビの出演本数も30日のレコード大賞と紅白を合わせれば、16本で、今年の顔となった。

 来年には映画が香港や台湾で公開の予定で1月10~12日に台湾でのプロモーションに訪れ、それが最後の活動となる。

 午後8時までの紅白出演となる大橋は、オープニングからフル稼働する。番組冒頭、「切手のない贈り物」を歌い花を添える。大好きな女性トリオPerfumeと一夜限りのユニットも実現する。メンバーから「のんちゃん(大橋の愛称)が大好きです」と声を掛けられた。「学校で自慢できます。忘れられない紅白になりそうです」と、思い出の1年を締めくくる。

 [2008年12月30日7時58分

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