<第62回NHK紅白歌合戦>◇31日◇NHKホール

 東日本大震災の復興を願うグループや歌手が思いを込めて歌った。福島県出身のメンバーで構成する猪苗代湖ズは「I

 love

 you&I

 need

 you

 ふくしま」を熱唱。福島は原発事故の影響で今も多くの地域が避難区域になっている。ギターの箭内道彦(47)は、「あと何時間で新しい年だけど、まだ何も終わっていない。福島を忘れてもらわないために歌いに来ました」と強い口調で話した。歌唱前、親交ある福山雅治(42)から中継で応援メッセージを送られた。

 同じ福島出身の西田敏行(64)は、「あの街で生まれて」を目を潤ませながら歌った。西田は「(震災で)完膚なきまでにやられちゃったが、福島に本当の空を取り戻したい」と祈るような表情を見せた。

 岩手県陸前高田市出身の千昌夫(64)は、地元の2元中継の応援を受けて「北国の春」を熱唱した。千は「(ステージで)『東北、ガンバッベシ(頑張ろう)!』を2度言ってしまいました」。森進一(64)は被災地が歌詞に登場する「港町ブルース」を紅白では42年ぶりに歌った。「心を込めて歌いました」。

 秋川雅史(44)と夏川りみ(38)は大震災の3月11日に生まれた赤ちゃんの映像をバックに競作「あすという日が」をデュエットした。