ルメール騎手は相変わらずすごい活躍ですね。もともとフランスのトップジョッキーで、短期免許で来日していた時から「日本の競馬は面白い」と話していたのを覚えています。JRAへステージを移してからも活躍できているのは、適応力が高いからでしょう。

彼の長所は、人の話を素直に聞くところではないでしょうか。あれだけの地位にいながら、他の騎手や調教師、厩舎スタッフの意見を素直に聞いて取り入れているように感じます。それも適応力なのでしょう。

人柄もすばらしいです。まじめで、いい人。みんなが彼のことを好きになるのではないでしょうか。

実は調教師時代にフランスを視察した時に、彼の家でホームステイさせてもらったことがあります。シャンティイにあるプールつきの家に泊めてもらったのですが、食事もつくってもらい、奥さんとともに一生懸命におもてなしをしてくれました。パリのスタジアムで行われたローリング・ストーンズのコンサートに連れて行ってもらったのもいい思い出です。

もちろん手腕も優れています。印象に残っているレースはカネヒキリのジャパンCダート(08年)です。初騎乗で好位から内を鮮やかに抜けてきました。2度の屈腱炎による2年以上のブランクがあり、復帰2戦目で状態は良くなっていたのですが「ここで勝たすのか」と驚かされました。

最近ではレース数を絞って騎乗しているようです。年齢や負傷のリスクを考え、スタイルを切り替えつつあるのでしょう。フランス人らしく夏や冬にはちゃんとバカンスをとり、家族も大切にしています。引退馬の支援にも熱心ですし、ファッションブランドも立ち上げたと聞きました。人生を楽しんでいるように感じます。これからもまだまだ活躍してくれるのではないでしょうか。

◆角居厩舎とルメール騎手 JRAでは130戦37勝。勝率28・5%と連対率40・8%は、20回以上依頼した騎手の中でトップだった。重賞は8勝、うちG1は08年ジャパンCダート(カネヒキリ)、09年ジャパンC(ウオッカ)、19年皐月賞(サートゥルナーリア)の3勝。

○…角居氏が営む珠洲ホースパークでは復旧工事が着々と進んでいる。現在は2棟あった厩舎の片方を取り壊し、新厩舎の基礎を造っているという。「スクラップ&ビルドの最中です。ただ、工事中だと馬も落ち着かないので、事故のリスクも考えて、新しい馬を入れるのを待ってもらっています」と説明した。