ドバイワールドCデー(25日=メイダン)の枠順抽選会が22日(日本時間23日未明)に行われた。ドバイシーマクラシック(G1、芝2410メートル)に出走する昨年の年度代表馬イクイノックス(牡4、木村)は10頭立ての6番枠。共同会見に出席したルメール騎手は06年の同レース覇者で9日に死亡したハーツクライにささげる勝利を誓った。

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笑顔にあふれた会見だった。ルメール騎手の表情は自信に満ちていた。壇上へ質問が飛ぶ。「どうやってプレッシャーと向き合うのか」。明確だった。「失敗を考えず、ゲートが開くまでレースに集中する。馬とレースだけに向き合います」と平常心を強調した。大舞台を前にしても、いつも通り無の境地にいる。

信頼の置けるパートナーと世界進出だ。年度代表馬イクイノックスをブックメーカー各社は断然の1番手評価に推すが、パフォーマンスを引き出すことに集中している。「大きな挑戦です。相手は強いけど、イクイノックスも素質に満ちている。父のキタサンブラックもそうだったけど、競馬ごとに成長している。馬場にも適応できる」。06年ハーツクライ以来、17年ぶりの勝利を目指す一戦。「勝てば彼にささげる勝利になりますね。馬はいい状態だと聞いています」。9日に急死した愛馬へ弔い星を届け、世界最強への足がかりとする。