8日朝、開催中止が発表された東京競馬場に向かった。降り積もった雪が緑の府中のターフを真っ白に染めていた。JRAによると、同日の午前3時30分の段階で、10センチの積雪があった。それが同10時頃には徐々に緑の芝が見えるようになった。この日は氷点下2度。雪が自然にとけたわけではない。約500人の人海戦術によって除雪が進んだ。
知らない間に、やらなければいけない物事が進んでいたり、解決したりすることを「妖精さんがやってくれた」と表現したりする。実際にイングランド地方のブラウニーや、北海のクラバウターマンといった、人間に姿を見せずに掃除、修理、家畜の世話などの手助けをしてくれる精霊の話もある。だが、当然この日の東京競馬場では妖精や精霊ではなく、人力で午前8時から芝コースの除雪が開始され、代替開催に向け取り組んでいた。またダートコースはJRAの馬場造園課のスタッフが夜通しでハロー車を回した。
われわれが競馬を予想し、レースを楽しむまでには、さまざまな関係者の協力がある。この日の最大の功労者は間違いなく、馬場の最前線で回復に努めた500人の関係者だ。レースや紙面には決して姿を見せない勇士たちに心から感謝して、代替開催を楽しむことにする。感謝の言葉で筆を置く。関係者の皆さま、本当にお疲れさまです。いつも、ありがとうございます。【舟元祐二】

