センバツで小豆島(香川)との21世紀枠対決に挑む釜石(岩手)は12日、天理(奈良)との練習試合に6-14で敗れたが、13安打中11安打を小豆島のエース長谷川と同じ左投手から奪った。

 待ってろ長谷川! 抽選会から一夜明け、釜石は急務だった左腕対策に着手した。小豆島のエース長谷川は左スリークオーターで、昨秋の公式戦全6試合で完投。天理の左腕2人を長谷川に見立て、計11安打を浴びせた。3安打2打点の4番菊池勇貴内野手(3年)は左投手から2安打を放ち「相手が決まって目標が明確になった。もともと左は得意じゃないけど、差し込まれないようにバットをコンパクトに出すことを考えた」と振り返った。

 6番のエース岩間大投手(3年)を始め、1番佐々木航太外野手(3年)、3番奥村颯吾内野手(3年)も左腕から2本ずつ安打を放った。佐々木偉彦監督(32)はBチームの投手が相手だったこともあり「リクエストしたわけではなく、たまたま左だった。もっと打たないとね」と、より高いレベルを求めた。

 対外試合4連敗となったが、9日の水城(茨城)戦で8番に降格させた菊池勇に当たりが戻ったのは好材料。佐々木監督は「長打力があるので、打線のカギになる。調子上げてくれなきゃダメでしょ」とさらなる飛躍を期待した。今日13日は京都外大西と練習試合を行う。【高橋洋平】