昨秋県大会覇者の天理が今年初の公式戦を冷や汗でスタートした。

課題とする守備が足を引っ張った。記録された失策は3つだが「目に見えないのもあって6個してる」と中村良二監督(50)はもろさを指摘した。

6回までは先発の川上海地投手(3年)が6安打2失点と粘投も、5点リードの7回守備から暗転した。無死一、三塁のピンチでは、9番と1番打者への打ち取った当たりを連続で捕球できず、記録は安打となり、この“守乱”も含んだ6連打で4失点。8回は同点とされてなおも2死三塁で、内野ゴロを処理した一塁送球がそれる間に勝ち越しを許した。

その裏に打線の奮起で逆転したが、2死から失策で走者を許す場面が3度。課題が色濃くでた試合になった。

昨秋の近畿大会1回戦で龍谷大平安(京都)に3-4で敗戦。以後、守備の強化をテーマに掲げ、基礎練習から取り組んだ。中村監督は「秋から変わってない。うちは打たれる投手なのでエラーされたらたまったもんじゃない。この後帰って練習します」。次戦に向けさらに気を引き締めるのみだ。