やっと巨人を倒せた。広島前田健太投手(27)が7回4安打1失点でハーラートップに並ぶ9勝目を挙げた。序盤から気合満点の投球で、巨人打線を寄せ付けなかった。東京ドームでの勝利は13年9月21日以来約2年ぶり。巨人戦は今季6度目の対戦で3勝目をマークした。チームも3カードぶりのカード勝ち越しで借金を4とし、2位巨人とは3ゲーム差と食らいつく。
広島前田の気合は初回の先頭打者から全開だった。巨人立岡のゴロをはじき内野安打とすると、膝に手をついて天を仰いだ。今季6戦目の巨人戦で、ビジターではまだ勝っていない。加えて前回登板の7月31日DeNA戦ではまさかの2回6失点KOを喫していた。「投げる試合は全部勝ちたいと思っている」と話すエースだ。くすぶっていた。
丁寧に大胆に腕を振った。「スライダーが良くなかった」と振り返ったように5回に小林に同点ソロを浴びたが、それ以外は内野安打2本と中前打1本。同点の7回には1死一塁でアンダーソンを迎え、カーブと直球を交互に使って内外角を攻めた。遊併殺に仕留め、拳をつくってほえた。
巨人打線を寄せ付けず、7回4安打1失点で9勝目。2年ぶりに東京ドームで勝った。巨人戦は今季菅野と4度投げ合うなど6度目の登板。惜敗続きだったが、5月5日以来の3勝目を挙げ対戦防御率も1・20まで下げた。「いいボールも悪いボールもありました」。低い自己評価とは裏腹に、気付けばハーラートップタイ。「勝ちがつけば楽にはなります。勝たせてもらった」と柔らかく笑った。
打っても3回に中前打で出塁し、先制のホームを踏んだ。「いい投手よりいい野球選手になりたい」と話す男らしいプレーだった。9回は前日7日に頭部死球を与えてしまった救援の中崎を見守った。「チームマエケン」でともに汗を流す仲間。「普通の死球でも怖くなる。怖かったと思います。早めに出番をつくってあげたかった」。自分のことのように喜んだ。
チームは3カードぶりの勝ち越しで、借金は4。気付けば巨人とは3ゲーム差までつめた。緒方監督も「この2試合は投手の力で勝ったもの。マエケンはDeNA戦の借りをしっかり返してくれた」と評価した。マエケンが意地を見せ、コイが息を吹き返した。【池本泰尚】



