ツキが変わっても流れが来ない。阪神がクライマックスシリーズ(CS)出場を争う3位DeNAに完敗した。ズルズルと歯止めがかからず、金本監督となって初の6連敗だ。初回よーい、ドンで3失点。反撃直後に被弾、バント失敗など自滅負け。指揮官も「ピリッとせな」とクギを刺した。CSラインより最下位中日が迫ってきた。
期待した分だけ、虎党のため息は深かった。逆転CSへの夢を膨らませた大一番、3位DeNAとの3連戦初戦。だが秋山が初回に3点を失って消沈すると、もう防戦一方だった。5回に出たゴメスと中谷の連続弾以外は見せ場なし。金本監督の表情は厳しかった。
金本監督 もっとピリッとやらないと。何となく流されて、普通にやっているようでは絶対に勝てない!
覇気も必死さも伝わってこず、球際の執念も感じられなかった。もどかしいのは、当たり前のことができない体質が、いまだ改善できていないことだった。
金本監督 バント失敗したり、エンドランとかね。
2点を追う7回無死一塁。大和に送りバントを命じた。終盤2点差でのバントは、セオリーではない。だが貧打線ゆえ、まずは1点取って1点差に迫り、8、9回に勝負をかける作戦に出た。「もちろん。大和の打力に考えてのことでね」。だが打球は投手正面に転がり、二塁で封殺された。
それでも好機を広げようとあがいた。続く坂本のカウントがボール2になった3球目。だが、仕掛けたエンドランはストライクのファウルで失敗に終わった。結局坂本は右飛で原口も三振。ミスミス流れを手放す攻撃になった。そして指揮官は7回の2つのミスに加え、再び顔を出した“勝負弱さ”にも顔をしかめた。
金本監督 得点圏に行ってからもね。ずっと2、3年前からの課題。チャンスで打てない。ちょっと考えないと。どうすればチャンスで打てるか、どうすればチャンスで強くなれるか。
先頭上本が二塁打で出た6回は高山が三振し、ゴメスが一ゴロ併殺。得点圏でいずれもあと1本が出なかった。奪った3点はソロ2発と敵失で適時打は0。春先から何度も「ここぞで打ってこそ打者の価値」とカツを入れてきた課題も、今なお解消されないままだ。
決戦前日「ちゃんとした、勝てる野球をすること。持ち場、持ち場で。打者はチャンスで打つ、投手は打者抑える」と勝利の条件に挙げたカツもむなしく、金本阪神初の6連敗。8月0勝の甲子園では、月が変わっても7月31日を最後に白星がない。DeNAとは4差に開き、最下位中日が2差で迫る。もし今日3日も敗れれば、自力でのCSも消滅する。ピリッとした野球をしないと、みんなが寂しい秋を迎える。【松井清員】
▼阪神は、金本監督就任後最長の6連敗。昨季4月4日巨人戦(東京ドーム)から同11日広島戦(甲子園)に6連敗して以来。阪神の新監督としては、和田豊監督1年目の12年に、8月2日ヤクルト戦(甲子園)から同11日広島戦(京セラドーム大阪)に8連敗(1分け挟む)して以来。



