楽天オコエ瑠偉外野手(21)が、自身初の開幕スタメンへ最後のアピールを重ねた。

2回1死満塁から中日柳のスライダーをはじき返し、三塁線を鋭く破る先制の2点二塁打。8回にはスクイズも成功させた。「スクイズはチームサインだったので。無難にできた。まず打席に入る前に状況を整理して、チームのために何ができるかを考えて入るようにしています」。1死三塁から浅い右飛に倒れた6回の第3打席に自ら言及し「もうちょっと何とかできた」と悔しさをにじませた。

実戦でチーム単独トップ4本塁打をマークしたオコエに対し、ドラフト1位の辰己涼介外野手(22=立命大)は打率3割3厘でオープン戦を終えた。右翼の座をドラ1の2人が争う構図にも本人は「辰己さんと争って自分が試合に出られたからよかった、じゃない。試合に出たら相手との勝負ですから。自分が結果を出したいということもありますけど、チームが勝てるようにやるだけです」と冷静に話す。

開幕スタメンへの意識についても「今年に入って自分が最初に何を目標にしたかといえば『1年間1軍にいること』だった。(開幕は)誰もが出たい試合だとは思いますけど(スタメンかどうかで)一喜一憂せず、1年間ケガなく1軍でプレーしたい」。どっしりと開幕を待つ。