史上初の2年連続下克上へ-。5日開幕するクライマックスシリーズ・ファーストステージで、ソフトバンクはエース千賀滉大投手(26)が先発する。相手は侍ジャパンでチームメートだった楽天則本昂。過去の先発での投げ合いは4度あり1勝3敗だが、大舞台でその借りを返し、一気に突破へ王手をかける。

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大事な第1戦を前に千賀は「チームが勝てば何でもいい。どんな内容でもチームが勝てばOK」と必勝を誓った。V逸した9月24日以来、中10日で再び楽天と対決する。相手の先発は則本昂。今季初めて投げ合う。「とても楽しみ。今年初めて(の対戦)が、この大一番になった。気持ちが入った。しっかり0のイニングを増やしたい」と、高ぶる気持ちを正直に明かした。

今季227三振を奪い14年から5年連続トップの則本昂からタイトルを奪い取った。「まだそのことは則本さんとは話していない。CSが終わってから」と、連絡も控えている。則本昂は侍ジャパンでともに戦い、尊敬する存在。変化球の投げ方などを情報交換するなど、お互いを高め合う。千賀が先発転向した15年から過去4度対決し、1勝3敗と2つ負け越している。

3年連続で勝ち星は13勝も、工藤監督の信頼度は過去最も高い。工藤監督は「今年1年彼を中心に回して、期待通りの投球を見せてくれた。たくましく、強くなった」と自信を持ってマウンドへ送り出す。今季チームは対則本昂は2戦2勝。防御率8・10と打ち込んでいるが「彼は気持ちの入り方で変わる投手」と警戒する。それだけに、千賀にかかる期待も大きくなる。千賀は「イニングとかは考えていない」と飛ばすつもりだ。昨年ほど万全ではないが武田、石川が第2先発として備え、強力中継ぎ陣へリレーする。3年連続日本一へ、千賀の快投でスタートを切る。【石橋隆雄】