西武が制球に苦しみ、逆転負けを喫した。1点リードの8回に登板した宮川哲投手が、先頭に四球。次打者の塩見に右前打を許し、無死一、二塁で2番青木を迎えた。初球を右中間へ運ばれ、逆転の2点適時二塁打を献上。

宮川は、この回だけで3安打4失点。開幕から安定せず、防御率は5・66と期待に応えられずに2敗目を喫した。

勝てば交流戦初のカード勝ち越しだっただけに、手痛い黒星となった。バッテリーは青木に対し、バントを想定も初球を打たれた。辻発彦監督は「(想定しているのに)あまりにもすっといったから『えー』ってなる。それだったら様子を見るのも必要じゃないの?」と苦言。制球に苦しむ宮川には「本人の中からストライクを取りたいという気持ちが出たかもわからない。そういう心理状態で戦ったら打たれるわね。打てるものなら打ってみろって投げた球と、バントするかもわからない気持ちで投げた球は違うから」と指摘した。

この試合はチーム全体で8四球。この3連戦で18四球と、終始神宮のマウンドに苦しんだ。チームはこれで今季最多タイの借金4。源田、若林ら離脱者が相次ぐ打線だが呉念庭、愛斗、岸ら若手が1発を放つなど、底上げのプラス材料もある。週明けからの本拠地に戻っての6連戦に向け、辻監督は「やっと本拠地に帰れるからね。大きく負け越しているわけだからしっかり戦いたいです」と、ホーム戦へ気持ちを切り替えた。